攻殻機動隊

Ghost in the Shell/攻殻機動隊
- Aloysius' Rating: 5/10

1995年　日本・イギリス　82分
監督：押井守
脚本：伊藤和典
出演：田中敦子、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大木民夫

近未来の日本を舞台に攻殻機動隊のメンバーが謎のハッカー「人形遣い」を追撃する。
士郎正宗のマンガ『攻殻機動隊』の映画化で、原作の「プロローグ」、第三話「Junk Jungle」、第八話「Dumb Barter」、第十一話「Ghost Coast」及び「エピローグ」に取材して、人形遣いを中心とするエピソードに再構築している。とはいえ士郎正宗の世界に固有のテクノロジーへの楽観的な態度は消え失せていて、対立関係のバリエーションも官僚機構の内部に向かって絞られていくので、全編にわたって強い閉塞感が支配している。つまり、そこにあるのは押井守の作品世界にほかならないのである。独特の静寂と静寂に対照される暴力描写、その背景に一貫する物理的なリアリズムは特異な美意識の中に結実しており、リミテッド・アニメを独自のストイックな世界に仕立て上げる力量は比類ない、と言うべきであろう（好みの問題は別としても）。

<攻殻機動隊>
- Ghost In The Shell
- Innocence


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