J・エドガー
- Aloysius' Rating: 7/10
2011年 アメリカ 137分
監督:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオ、ナオミ・ワッツ、アーミー・ハマー、ジョシュ・ルーカス、ジュディ・デンチ、アルバート・ブルックス
フーヴァー自身の回想にもとづいて1919年の司法省勤務から1934年のリンドバーグ事件までを追い、回想と並行しながらケネディ政権、マルチン・ルーサー・キング、ニクソン政権におけるエピソードが織り込まれる。レオナルド・ディカプリオは実に見事にフーヴァーを演じているが、演技のコンセプトはどこか
『アビエイター』
のハワード・ヒューズを思い起こさせる。方向性の違いはあるが、独創的で傑出していて、その一方で情緒的にも社会的にも不安定、という点では似通っているところが多いのかもしれない。キャスティングがよくできていて、特にジュディ・デンチの起用は成功している。フーヴァーの終生の秘書ヘレン・ガンティを演じたナオミ・ワッツは意外なほどの風格を出し、クライド・トルソンを演じたアーミー・ハマーはきわめて印象に残る演技を残している。そしてクリント・イーストウッドは並行する時間軸をたくみにつなぎ、よく呼吸の整った、心地よくて趣味のよい映画に仕上げている。とにかく万事における趣味のよさにはただ感心するしかないであろう。
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