キック・アス
- Aloysius' Rating:  6/10
2010年 イギリス/アメリカ 140分
監督:マシュー・ヴォーン
出演:アーロン・ジョンソン、クリストファー・ミンツ=プラッセ、マーク・ストロング、クロエ・グレース・モレッツ、ニコラス・ケイジ


ニューヨークに住む高校生デイヴ・リゼウスキはインターネットで購入したウェットスーツのごときものに身を包んでヒーロー、キックアスとなり、白昼堂々その姿で町に現われてチンピラに戦いを挑んで腹を刺され、ついでにひき逃げにもあって病院に担ぎ込まれると、そこで手術を受けて骨格を金属で補強され、事故の後遺症で末梢神経が麻痺して痛みに対してにぶくなり、まるでウルヴェリンみたいなどとほざきながら再び戦いを挑むと今度はその様子がインターネットで中継されて有名になるが、同じころギャングのボス、フランク・ダミコは何者かによって子分を殺されて金を奪われ、たまたまそこに残された映像にキックアスの姿があったことからキックアスの仕業であると判断し、そのキックアスの前には謎のヒーロー親子、ビッグダディとヒットガールが姿を現わし、ビッグダディとヒットガールの目的はフランク・ダミコの抹殺にあることがあきらかにされ、そのフランク・ダミコの息子クリス・ダミコは父の計略に加担してキックアスを捕えるためにヒーロー、レッド・ミストとなり、レッド・ミストはキックアスを罠にかけ、その罠で待ち構えていたフランク・ダミコの子分たちはビッグダディに皆殺しにされ、そこに残された映像から新たなヒーローの存在を知ったフランク・ダミコはこれを捕えるために息子を送り、レッド・ミストは再びキックアスを罠にかけ、フランク・ダミコはビッグダディとキックアスを手中にすると、ヒーローをやっていると痛い思いをするということをあまねく世界に知らせるために拷問の様子をインターネットで中継する。それにしても、なんともまあ、ヒットガールの強いこと。マシュー・ヴォーンという監督はややリズム感に乏しいところがあるような気がしてならないが、今作に限らずアホウな素材を引っ張り出してきて画面に定着させる力量はあり、ここではそれをてんこ盛りにしたところでニコラス・ケイジが怪演を披露し、マーク・ストロングの悪役ぶりも乗りがよくて、十一歳の少女と大真面目に格闘をして分相応の最期を遂げる。微妙な現実感の上にばかばかしさがあぐらをかいて、なかなかに楽しい映画であった。

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キック・アス
キック・アス/ジャスティス・フォーエバー

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