ザ・バンク 堕ちた巨像
- Aloysius' Rating: 7/10
2009年 アメリカ/ドイツ/イギリス 117分
監督:トム・ティクヴァ
出演:クライヴ・オーウェン、ナオミ・ワッツ、アーミン・ミューラー=スタール、ウルリク・トムセン、ブライアン・F・オバーン
インタポールの捜査官ルイ・サリンジャーはルクセンブルクに本拠を置く銀行IBBCの不法な武器取引を追っていたが、目の前で同僚を殺害され、証人も消され、イタリアで武器製造業を営むカルヴィーニと接触して好材料を得ると、そのカルヴィーニも暗殺され、カルヴィーニを暗殺した男をグッゲンハイム美術館に追い詰めると、その暗殺犯も抹殺され、IBBCのセキュリティ顧問ウェクスラーをどうにか捕えると、IBBCの摘発は司法の枠内では不可能であると指摘される。実際のところ、傍から見てもよくよく無法な企業なのである。終盤に入って司法の枠がどうしたこうした、というあたりから少々失速するが、トム・ティクヴァの演出は
『パフューム』
に比べると統一感があり、全編にわたって一定の緊張感が持続する。視覚的なデザインも洗練されており、特にグッゲンハイム美術館のシーンは感心した。クライヴ・オーウェンはブチ切れた捜査官を熱演し、アーミン・ミューラー=スタールが演じる元シュタージのセキュリティ顧問はおそろしいまでの重みがあり、ニューヨーク検事局の検事を演じたナオミ・ワッツもそれらしい。力作である。
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