バイオソルジャー
- Aloysius' Rating:  4/10
2007年 ロシア 130分
監督・脚本:ミハイル・フレバロードフ
出演:ユーリ・クッシェンコ、ウラディミール・ウドヴィチェンコフ、アナスタシヤ・スラネフスカヤ、グリゴーリ・シヤトヴィンダ、スタニスラフ・ダズニコフ


近未来とおぼしきロシアの孤島でウィルスを研究している軍事施設が連絡を絶ち、送り込まれた特殊部隊の隊員は軍用に開発されたウィルスに感染し、対抗策がないという理由から作戦規定に基づいて自己抹殺を強いられるので、隊員同士がくじを引いて殺し合いをする、というのがおおむねのプロットなので、だったら特殊部隊が送り込まれるところから始めればいいと思うわけだけど、冒頭、その特殊部隊で命令違反を原因とする内紛が起こって信頼関係が崩壊し、それから五年後、任務に返り咲いた指揮官が軍から離れてそれぞれに暮らしている隊員に再呼集をかけていく、という部分で30分以上を使っている。しかも余計なことはそれだけでは足りないと思ったのか、隊員の男女間に三角関係を持ち込んで、やっぱりロシアだからだろうか、女は愛していないほうの男と結婚し、男は男で友情と恋の狭間で苦悩している、らしい。らしい、というのは口数が多い割にはキャラクターとその関係がほとんど整理されていないからである。で、そういう特殊部隊が現地に到着して活動を始めると、戯言にかまけて肝心のことをちゃんとやらない、やるべきことをやっているような描写がない、という感じで見ているこちらは次第にストレスを高めていく。そのくらい滅茶苦茶にしておかないと、最後に殺し合いという滅茶苦茶ぶりに説明がつかなかったのかもしれないが、それでもやっぱり仲間同士で殺し合う必然性は理解できない。アクションシーンの演出はそれなりに力が入っている(なんだか ガンカタ のようなこともする)が、全体にひとりよがりが目立ち、思わせぶりなだけで意味のないハイスピードショットの多用にはうんざりした。

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