ナショナル・トレジャー
- Aloysius' Rating: 　7/10
2004年　アメリカ　131分
監督：ジョン・タートルトーブ
出演：ニコラス・ケイジ、ハーヴェイ・カイテル、ジョン・ヴォイト、ダイアン・クルーガー、ショーン・ビーン、ジャスティン・バーサ

宝探しで身を滅ぼしてきた一族の末裔ベンジャミン・フランクリン・ゲイツが一族の伝統にしたがってテンプル騎士団の財宝を追いかけ、手がかりを求めて合衆国公文書館から独立宣言を盗み出し、独立記念館の塔にのぼり、ウォール街の地下にもぐっていく。
全体に知能指数の高い登場人物が自分のすべきことをちゃんと心得て、てきぱきと仕事を進めていくので見ていてとても気持ちがよい。ユーモアが適度にちりばめられ、アクションもほどほどで、無用にひとが死ぬこともない。基本的に好かないニコラス・ケイジも今回はそれほど悪いと感じなかったし、その父親役のジョン・ヴォイトが実にいい感じで、息子のしていることに反発しながらも事態が動き始めると昔取った杵柄なのか、気になって気になって仕方がない、という老人をいかにもそれらしく演じていた。敵役のショーン・ビーンも精悍でいい雰囲気になっているし、しかも出番がたくさんある。ニコラス・ケイジとショーン・ビーンが敵同士なのに、なんとなく馴れ合う様子はなかなかに笑えた。FBI捜査官のハーヴェイ・カイテルものさばけた感じも楽しめた。ダイアン・クルーガーもきびきびとしていてよかったし、なんとなく状況になじめないハッカー役のジャスティン・バーサもいい味であった。クリストファー・プラマーは冒頭だけの登場だが、好々爺然として現われてこれまでのあらすじを教えてくれる。つまりプロットはおおむねコスト・パフォーマンスに優れていて、俳優の使い方がうまいのである。絵作りもそれなりの仕上がりで、わたしは素朴に楽しんだ。
<Indiana Jones>
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