ミシェル・ヴァイヨン
- Aloysius' Rating: 4/10
2003年 フランス 104分
監督:ルイ=パスカル・クーヴレール
出演:サガモア・ステヴナン、ディアーヌ・クルージェ、ピーター・ヤングブラッド・ヒルズ


世界制覇を争う二つの一家が存在して、その一方がヴァイヨンなのである。そのヴァイヨン一家の息子たちがル・マンに参加することになって、そうすると対立するもう一方の勢力のリーダーが復活を宣言し、そのリーダーの娘がヴァイヨンを敗北に導くために車に細工をしたりタイヤに細工をしたり誘拐をしたり狙撃をしたりするけれど、やっぱり勝てない、という話なのである。頭の悪さでも素行の悪さでも両家ほぼ互角だったので、これは不自然であろう。あの駄作 『ドリヴン』 と同様、見ているあいだレーサーたちの猛烈な頭の悪さがとにかく気になってならなかったが、本物はああいう頭の悪い人たちではなかろうと思うのである(想像だが)。せめて 『デイズ・オブ・サンダー』 (「俺、メカに弱いから」)くらいにならなかったのか。
監督は『略奪者』のルイ=パスカル・クーヴレール。見栄えのする映画を作るひとではないと思う。いくつかのグラフィカルなショットには感心したが、車の走りは面白くない。同じル・マンを舞台にしていても30年前の 『栄光のル・マン』 のほうが車はよっぽど速く走っているし、走り自体にも緊張感が漂っていた。

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