スパイダーマン2
- Aloysius' Rating: 8/10
2002年 アメリカ 127分
監督:サム・ライミ
出演:トビー・マグワイア、キルステン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、アルフレッド・モリナ、J・K・シモンズ、クリフ・ロバートソン
ピーター・パーカーはスパイダーマンであったが、同時に苦学生でもあって、スパイダーマンとしての責務がよほどに重圧を加えているのであろう、バイトには遅刻してクビにになるし、学校では単位を落としかけている。しかもアパートに帰れば、そこでは大家が意地悪く家賃の督促を続けているのである。そのピーター・パーカーが落とせない単位のためにレポートの取材で原子核融合の実験を見物に行くと実験は大事故となって悲劇に終わり、博士は実験器具を装着したまま怪物ドクター・オクトパスと化して夜の街に逃げ出していく。同じ頃、愛しのメアリー・ジェーンもピーター・パーカーの落ち着きのない暮らしぶりに疑問を抱き、明らかに離れていく素振りを見せるので、ピーター・パーカー自身もまたヒーローとしての生活に疑問を抱き、自分の生活を取り戻そうと決意する。そうすると宿題もちゃんとやるので教授の受けなどもよくはなるが、やはりどこかに満たされない気持ちがあって、復活してドクター・オクトパスと対決する。
ヒーローが自分の行動に疑問を抱いたりすると、たいていの場合、見ているこちらはひどく退屈するものだけど、この映画に限ってはそれがない。一作目と同様、すべての場面が実にきちんと作られていて、それがまた実にリズミカルにつながれているからである。つまり退屈な場面というのが一つもない。過剰もなければ不足もなくて、とにかく見ていて心地よくて、見ていることが滅多にない快楽となっている。それだけではない。ドクター・オクトパスがいいのである。怪物化したあとの居直りぶりにも感心したが、最期の場面などは涙なしには見られなかった。こういう映画を作ってくれたサム・ライミに感謝したい。なお、劇場の意地悪な案内人の役でブルース・キャンベルが顔を出している。
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