ポセイドン・アドベンチャー
- Aloysius' Rating: 6/10
1972年 アメリカ 117分
監督:ロナルド・ニーム
出演:ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、ステラ・スティーブンス、シェリー・ウィンタース、レッド・バトンズ、キャロル・リンレー、ロディ・マクドウォール、レスリー・ニールセン
ポール・ギャリコの同名の原作に基づく。地中海を航行中の大型客船「ポセイドン号」がクレタ島沖の地震で起こった津波に出会い、折からバラストに問題を抱えていたことが災いして転覆する。転覆と同時にブリッジにいた高級船員は全滅し、生き残った乗客の一部は脱出路を求めて上下逆転した船内を進んでいく。その先頭にはスコット牧師が立っていたが、これはいささか問題のある人物で、船上ミサでも神は多忙すぎて個人に心を向ける暇がないと断言し、したがって内なる神の言葉に耳を傾けよと明言し、そういう発言のせいで教区を追われてアフリカ某所へ転任していく途中であった。神に対しても教会に対してもどうやら怒りを感じていて、そのせいで恐れるものがあまりない。そういうひとを先頭に立てて進んでいったので余計に面倒に巻き込まれた、というのがたしかギャリコの原作であったが、映画のほうは「余計に」という肝心の部分が抜け落ちていて、そのせいで神との関係に逃げ場がなくなっている。つまり神に手出しをするなと命じて、それで終わっているのである。察するに信仰が揺らいでいた時期の映画なのであろう。
公開当時わたしは中学一年生で、「ポセイドン号」のミニチュアや津波の場面が不出来なことに失望したという記憶がある。とはいえ、冒頭の転覆場面におけるスタントは衝撃的であった。たぶん今だったらもっと描写が細かくなって、もっと凄惨な場面になっていると思う(と思っていたら、
リメイク
はやっぱりそうなっていた)。
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