メギド
- Aloysius' Rating: 4/10
2001年　アメリカ　106分
監督：ブライアン・トレンチャード＝スミス
出演：マイケル・ヨーク、マイケル・ビーン、ウド・キア、フランコ・ネロ

アメリカのメディア王の息子ストーン・アレクサンダーの真の姿は地上に闇の支配をもたらす反キリストの王であったが、イタリアの士官学校で学んだ後にEUの幹部職員となり、士官学校の校長の娘と結婚し、25年間努力を重ねてEUの議長となって、地道にキャリアを積んでいって、それから遺産相続問題で父親を殺し、その後、何をどうやったのか、10年もしないうちにアメリカと中国を除く全世界を傘下に置いて世界政府の独裁者になってしまう。一方、ストーン・アレクサンダーの弟デヴィッドは下院議員を経て副大統領になり、大統領がストーンの魔の手によって命を失うと大統領職を引き継いで兄との対決を決意する。だがストーンの息がかかった国務長官によって国を追われ、そのストーンは世界に終末をもたらすべく各地で天変地異を引き起こし、自分を神と認めない者には雷を落として命を奪い、中国にはイナゴを送って恭順を促している。やがてストーンはメギドに配下の全軍団を集めようとするので、アメリカとメキシコ、さらに中国は本心を偽って兵力を送り、不意をついて戦端を開く。するとストーンは真の姿を現わして近代兵器を備えた闇の軍団を地上に呼び寄せ、日蝕が起こり、アルマゲドンが始まって、最後には天から光が降り注ぎ、地獄の門が口を開く。闇の帝王が嬉しそうなマイケル・ヨーク、弟の大統領がマイケル・ビーン、マイケル・ヨークの子分がウド・キア、士官学校の校長がフランコ・ネロ。
1999年の『コード・ゼロ』 という映画の内容をもう一度よく整理して作り直したようなことになっていて、そのせいか、作りがひどく素人くさいところなどもよく似ているが、視覚的にはこちらのほうがだいぶパワーアップしている。つまり、かなりの低予算ではあるものの、いろいろと苦心したような痕跡があって、だからコロシアムは倒壊し、スフィンクスは崩壊し、メキシコは疫病に呑まれ、戦場ではヘリコプターが飛び回り、戦車が走り、戦闘機が飛び交い、爆撃機まで飛来するのである。それをストック・フィルムからの流用にあまり頼らずにやっているわけだから（ニュース映像のほかに 『レッド・アフガン』 の冒頭が使われているくらい）、とにかくやる気は認めなければなるまい。
< The Omega Code>
- コード・ゼロ
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