西部決闘史
- Aloysius' Rating: 5/10
1972年 イタリア・フランス・西ドイツ 106分
監督:フランク・クレイマー(ジャンフランコ・パロリーニ)
出演:リー・ヴァン・クリーフ、ライナー・ショーン、ジャンピエロ・アルベルティーニ、ペドロ・サンチェス、アナベラ・インコントレラ


西部の町ホブソンビルでは再開発計画が進行中で、土地という土地には様々な施設の建設予定を告知する看板が立ち並び、市内ではその資金にあてるために高率の間接税が課せられていたが、サバタが睨んだところでは計画を仕切っている男マッキントックは市長とぐるで、集められた資金はもちろん私腹を肥やすために貯め込まれているのであった。貯めに貯め込んだところで持ち逃げを図るに違いない。そう読んだサバタは南軍時代の部下やシリーズ常連を仲間に引き入れ、マッキントックの金を狙う。マッキントックは口では暴力を嫌悪しながらも大人数の悪党を従え、それでも暴力は厭うのでサバタの暗躍に気がついてもいっこうにやることが要領を得ない。この、要領を得ないというところがサバタの敵役の特徴であろう。ちなみに今回はサバタの側にも問題があって、南軍時代の部下というのは町で賭博場を経営している優男で、マッキントックの女房を寝取っている上にサバタを裏切ることしか考えていない。というわけで前途は多難であったが複雑な話ではないので結局はサバタの思い通りになるのであった。サバタかっこよすぎ。殺陣はかなり進歩していて、もはや寝転ぶような感じはしない。
サバタの怪しい七連発デリンジャーは健在で、加えて普通の四連デリンジャー、掌に隠して使うパーム・ピストル(なぜ連発できるのか?)やナックル・ダスター(メリケン)型バリエーションなどが登場する。こういう妙な銃器の活躍を見ることができるのは、おそらくこの映画だけであろう。
<SABATA>
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