ゴッドファーザー:Part III
- Aloysius' Rating: 6/10
1990年 アメリカ 162分
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:アル・パチーノ、ダイアン・キートン、タリア・シャイア、アンディ・ガルシア、イーライ・ウォラック
1979年。マイケル・コルレオーネは慈善事業の実績によってバチカンから聖セバスチャン勲章を授与され、カトリック教徒としての頂点をきわめる。別れた妻とも8年ぶりに再会し、子供たちとも再会を果たしたが、その一方では自分がこれまでに犯してきた数々の罪の重圧に苦しみ、次兄殺しの悪夢にうなされ、糖尿病に苦しみ、さらに長兄サンティーノの息子ヴィンセントに悩まされていた。それでもまだ事業拡張を考え、賭博稼業から手を引いて配下を合法組織として整え、ヴァチカン銀行のルートを利用してヨーロッパのコングロマリットを手に入れようとすると、目の前には新たな敵が立ちふさがり、ヨーロッパ財界とヴァチカン銀行を操り、さらには狙撃手を乗せてヘリコプターまで操ってマイケル・コルレオーネの排除をたくらむ。そしてマイケルの息子アンソニーは父親の意に背いてオペラ歌手への道を歩み、意外と早い初舞台のパレルモ公演が決まると関係者は大挙してシチリアを目指し、騙し合いがあり殺し合いがあり、愛が裂けたりくっついたりした後で、マイケル・コルレオーネに孤独な終局が訪れる。
法王ヨハネ・パウロ1世の暗殺疑惑、バチカン銀行のスキャンダルといった現実の話題が適当に改変されて狭いタイムスパンに盛り込まれているが、なんにしてもこれは作りすぎであろう。そしてクライマックス、『カヴァレリーア・ルスティカーナ』の公演と同時進行する暗殺劇はたぶん長すぎた。結末がマイケル・コルレオーネの孤独な死であるならば、そこまでに劇的な要素は必要としなかったはずである。残念ながら、今回に限って言えばコッポラは無理に話を作ろうとして、どうやらそれに失敗している。映画本体の出来とは無関係に、アンディ・ガルシアはすぐれた演技をしていたと思う。タリア・シャイアのおばさんぶりもなかなかにすごかったが、実の娘ソフィア・コッポラの起用はやはり完全な失敗であろう。これはいただけない。
<The Godfather>
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ゴッドファーザー
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ゴッドファーザー:PART II
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