Mercenaries
マーセナリーズ/Lucasarts,Pandemic/PS2/2005
北朝鮮でクーデターが起こり、そこに核疑惑がからんで国連、中国、韓国が軍事介入して反乱軍との交戦を始め、ロシアマフィアも利権を求めて参戦している、という状況でプレイヤーは民間軍事企業の傭兵となり、各勢力の依頼をこなしながら北反乱軍勢力の主要人物を確保または抹殺していくアクションゲーム。基本的にはミッションを受けると適当な乗り物に乗り込んで現地へ向かい、必要ならば敵と交戦して脅威を排除し、標的を爆破したり、殺害したり、保護したりする。きわめて箱庭的に複雑で入り組んだ地形を自由に移動でき、車両、武器などに豊富なバリエーションがあり、特にミッションを開始しなくてもその辺で好きなように戦闘が始められる、という点で自由度は高い。もっぱら軍事的な方向に特化した「GTA」という感じだが、特徴的なのはマフィアのショップで、メニューから注文をすると各種武器、車両、回復アイテムなどをヘリコプターで届けてくれるほか、爆撃、制空権確保なども請け負ってくれる。しかも爆撃の仕方にもけっこうなバリエーションがあって、レーザー照準のピンポイントから普通の砲撃、クラスター爆弾の投下、気化爆弾の投下、さらには絨毯爆撃まであり、たまに味方の砲撃でこちらまで吹っ飛ばされることがある。もうひとつの特徴は友好度の存在で、無条件で敵対してくる北朝鮮反乱軍を除くと、国連軍、中国軍、韓国軍、ロシアマフィアに対してはそれぞれ友好度が設定され、ミッションをこなしたり、集め物をしたり、敵の攻撃を受けているところを支援したりすると友好度が上がり、攻撃を加えると友好度が下がる仕組みになっている。ゲームの中盤から韓国と中国が敵対して事実上の交戦状態に入るので、両者の友好度をうまく保つのは難しいが、最悪の場合でも金を払って解決するという手段が残されている。やっているといろいろとこだわりが見えて面白いゲームではあるが、マッピングに微妙な粗さがあり、藪に入り込むと脱出できない、というようなことがたまにあるのには往生した。
2007/06/17