ローン・レンジャー
- Aloysius' Rating: 9/10
2013年 アメリカ 149分
監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:アーミー・ハマー、ジョニー・デップ、トム・ウィルキンソン、ルース・ウィルソン、ヘレナ・ボナム=カーター、ウィリアム・フィクトナー
地方検事としてテキサスに赴任してきたジョン・リードは凶悪犯ブッチ・キャンベンディッシュの脱獄騒ぎに巻き込まれてコマンチ族のトントと知り合い、テキサス・レンジャーをしている兄のダン・リードとともにブッチ・キャンベンディッシュを追跡するが、テキサス・レンジャーはブッチ・キャンベンディッシュの待ち伏せにあって全滅してジョン・リードは白い馬を媒介にして死から逃れ、トントに与えられたマスクをつけるとローン・レンジャーとなってブッチ・キャンベンディッシュの後を追い、その背後ではどうやら自然がバランスを失っていて凶暴化したウサギの群れが肉にむしゃぶりついている。 ローン・レンジャーが
『白雪姫と鏡の女王』
のアーミー・ハマー、トントがジョニー・デップ、トム・ウィルキンソンとウィリアム・フィクトナーがまさかの兄弟で、ローン・レンジャーの誕生を扱いながら人物の配置とプロットはセルジオ・レオーネの
『ウエスタン』
に粘着し、ハンス・ジマーの音楽もウィリアム・テル序曲をシャッフルしながらいつの間にかモリコーネしていて、見終わったときには頭がすっかりレオーネ/モリコーネ変換されている。ただヴァービンスキーによる処理はきわめてモダンで、見た目はレオーネに粘着していてもレオーネの背後からダリオ・アルジェントを引っ張り出しているような気配があり、そしてモニュメントバレーがおそらくはなにかしらのメタファーで満たされているという点で
『ランゴ』
をそのまま引き継いでいる。クライマックスの連続活劇から抜け出してきたような壮絶な列車アクションは『ランゴ』の幌馬車対プレーリードッグの延長線上にあるように見え、あのワルキューレはつまりこのウィリアム・テル序曲の前奏だったのか、とつい考えたくなってしまうが、ともあれものすごい傑作なのは間違いない。ディズニー/ブラッカイマーというメジャーなプロダクションからここまで作家性に富んだ、というか、好き放題に作り込まれた、というか、多分に病的な作品が生まれてくる、というのがいささか信じがたい。コマンチの突撃シーンは涙もの。ディズニー的に登場していきなり牙をむき出すウサギさんたちがものすごかった。
IMDb で
を検索します。
* Search provided by
The Internet Movie Database
.