東ベルリンから来た女
- Aloysius' Rating: 7/10
2012年 ドイツ 105分
監督:クリスティアン・ペツォールト
出演:ニーナ・ホス、ロナルト・ツェアフェルト、ライナー・ボック、ヤスナ・フリッツィ・バウアー、マルク・ヴァシュケ
1980年、西側の男性と恋愛関係を持って、どうやら西側への移住申請を出してシュタージの拘束を受け、東ベルリンから追放されて田舎の病院勤務となったバルバラ・ヴォルフ医師は、たぶんそういう事情があってそもそも機嫌が悪いところへもって、東ベルリンから来たということでお高くとまっているという目で見られて病院で孤立することになるが、同僚の医師アンドレはバルバラに関心を抱いて治療に関することで意見を求め、バルバラもまたアンドレと働きながら次第に猜疑心をほどいていくが、とはいえバルバラの西側の恋人はバルバラに会うためにおみやげをもってわざわざ東ドイツの田舎まで出かけてくるし、しかも西側への脱出の準備も着々と進めているし、という具合なのでバルバラも地元のシュタージのほとんどいやがらせも同然の家宅捜索を何度となくかわしながら準備を進め、いよいよ脱出ということなったところで担当患者の容体が悪化し、バルバラを頼る少女は作業所から逃げ出してバルバラの家に転がり込む。 きわめて地味な内容だが、寡黙だが洗練されたダイアログと忍耐強くて緊張感のある演出で実に立派な作品に仕上がっている。俳優はいずれも魅力的で、特にヒロインを演じたニーナ・ホスの表情の変化がすばらしい。東ドイツの地方生活の様子も丹念な描写があって興味深い。
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