黄金の馬車
- Aloysius' Rating:  7/10
1952年 フランス/イタリア 103分
監督:ジャン・ルノワール
出演:アンナ・マニャーニ、オドアルド・スパダーロ、ポール・キャンベル、ダンカン・ラモント、ラルフ・トルーマン


18世紀、スペイン統治下のペルーに黄金の馬車が運ばれ、その馬車とともにイタリアのコメディア・デラルテの一座も諸般の事情を抱えて海を渡り、総督の新しい馬車が衆目を集める一方、一座もまた仮の舞台をこしらえて上演を始め、もっぱら受けを狙う一座の花形女優カミラは観客になにやら受けたことで喜ぶが、そのカミラに地元の闘牛士ラモンが熱い視線を向け、一座に同行していた騎士フェリペはすでにカミラと恋人同士の関係にあったので、それが面白いはずもなく、そこへ一座へ総督から声がかかり、総督の宮廷で上演したところ、総督フェルディナンもまたカミラに熱い視線を向け、総督の贈り物をカミラが喜んで受け取ったことからフェリペは絶望して先住民との戦いに志願し、先住民との戦いが深刻化してくると、カミラと親しくつきあう総督はカミラに黄金の馬車を与えて地元の貴族の顰蹙を買い、貴族たちはカミラを宮廷から締め出そうと試み、カミラは総督が貴族の圧力に負けるのと見て宮廷から去り、そこへラモンが関係を求めてカミラの前に現われ、フェリペも奥地から戻ってカミラの前に現われ、総督もまた関係の修復を求めてカミラの前に現われる。恋の多いヒロイン、カミラがアンナ・マニャーニ。全編にわたってヴィヴァルディが流れ、筋運びは軽快で、幸福な大団円にいたるまでよどみがない。舞台のセットと見まがうような宮廷に始めり、演劇的な空間処理が面白い。

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