キヲクドロボウ
- Aloysius' Rating:  4/10
2007年 日本 93分
監督:山岸謙太郎、石田肇
出演:正木蒼二、木村有、森川椋可、太田美恵、上山克彦、小山剛志


高齢化による神経変性疾患の蔓延が問題となり、記憶保存の技術を開発した企業ではその開発技術者がなぜか自殺し、その記憶がどこかに保存されているということで目的の異なる二人の男が保存された記憶を盗むために企業の本社に侵入する。プロットに魅力がないし、場面の構成も単調だし、説明をダイアログに頼っているし、その割には要領を得ないし、と欠点が目立つが、少なくとも絵を作ろうという野心は感じられて製作費300万円の映画には見えてこない。ありがちな背景設定をばっさりと捨てて対立関係を整理し、目的も単純化して謎の部分を減らしていたら、もう少し見栄えのするものになったのではあるまいか。がんばりは見えるが、アプローチに誤りが見える。ところでレムコーポレーションの社長をやっていた上山克彦というひとは『筒井康隆、筒井康隆を読む』で『陰悩録』の一人芝居をしていたひとなのではあるまいか。

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