グリーン・ホーネット
- Aloysius' Rating: 6/10
2010年 アメリカ 119分
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:セス・ローゲン、ジェイ・チョウ、キャメロン・ディアス、クリストフ・ヴァルツ、エドワード・ジェームズ・オルモス、トム・ウィルキンソン、エドワード・ファーロング
父親の突然の死で新聞社を受け継いだブリット・リードは事実上の役立たずであったが、父親が使っていた車の整備士ケイトーがメカの天才であることを知り、ケイトーが発明したごっつい車を見ると唐突にヒーローへの指向に目覚め、路上で犯罪に及ぼうとしていたチンピラの一団に遭遇するとこれを武術の達人でもあるケイトーが見事に叩きのめすので、おれたちサイコーだぜという結論に達したブリット・リードはケイトーの発案によるグリーン・ホーネットを名乗ってケイトーが発明した完全武装のハイテク車ブラック・ビューティに乗り込み、ケイトーの運転で町を走って夜毎に悪をつぶしていたが、町の犯罪王でなぜかミキサー車にこだわりを見せるチュドノフスキーもグリーン・ホーネットの感化を受けて赤い服を着込んでブラッドノフスキーを名乗り、決め台詞を仕込むと手勢を連れてグリーン・ホーネットに襲いかかる。往年のテレビシリーズの映画化だが、
『スモーキング・ハイ』
と同様、セス・ローゲンが脚本、製作総指揮、主演を担当し、監督は
『僕らのミライへ逆回転』
のミシェル・ゴンドリー、ということで、ふつうに期待されるようなヒーロー物にはなっていない。つまりグリーン・ホーネットはブラック・ビューティに搭載されている荷物も同然、考える速度もとても遅くてアクションはもっぱらケイトーまかせ、という有様で、そのままでは危ういところでケイトー役のジェイ・チョウが実にシャープに目立つので、バランスは取れた形になっている。映画として仕上がりはいまひとつというところだが、視覚的には工夫があるし、キャラクターがよくこなれているので見どころは決して少なくはない。特に敵役チュドノフスキーを演じているのが
『イングロリアス・バスターズ』
の怪優クリストフ・ヴァルツ(ハンス・ランダ大佐)で、これは出色の出来栄えである。
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