塔の上のラプンツェル
- Aloysius' Rating:  8/10
2010年 アメリカ 101分
監督:ネイサン・グレノ、バイロン・ハワード
出演:マンディ・ムーア、ザカリー・リーヴァイ、ドナ・マーフィブラッド・ギャレット、ジェフリー・タンバー、ロン・パールマン、リチャード・キール


王女として生まれたラプンツェルは魔法の力を備えた黄金色の髪を持ち、その髪が若返りの奇跡をもたらすことから生まれて間もなく魔女ゴーテルによってさらわれて、以来18年間塔に閉じ込められてゴーテルを母親だと信じて生きてきたが、年に一度、自分の誕生日になるとかなたの空に浮かび上がる無数の光に魅せられて、たまたま塔へ現れた泥棒フリン・ライダーをフライパンの一撃でしとめると、フリン・ライダーの案内で塔から逃れて外の世界へ飛び出していく。いわゆるラプンツェルの物語は限りなく背後へと退き、3Dのアニメーションはきわめてクォリティが高く、立体感にわざとらしいいやみがなく、3Dにありがちなスクリーンの暗さもない。製作総指揮がジョン・ラセターだからなのか、いわゆるディズニー・プリンセス系のあたまにかすみがかかったような単調さは排除され、ヒロインはモダンで陽気な性格を備え、ヒロインを導く泥棒はいかにも泥棒めいた適度に完成された自我を備え、けものはけもので適当に他者性を備えて人間とタイマンを張り、そしてどこを見ても絵が感動的に美しい。寡黙ではあってももののわかったカメレオンのパスカルが好き。一瞬だけ登場するウサギを正面から見てみたかった。

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