感染列島
- Aloysius' Rating: 4/10
2008年 日本 138分
監督：瀬々敬久
出演：妻夫木聡、檀れい、国仲涼子、田中裕二、池脇千鶴、カンニング竹山、嶋田久作
東京郊外の総合病院で新型インフルエンザとおぼしき患者が発見され、死亡するが、検査結果は陰性で、そうこうするうちに感染が爆発的に広がって全国各地で都市機能は停止し、疫学者たちは仕事をしていると称してなぜか何もしようとないから時間が無駄に費やされ、国家的な惨事にかかわらず厚生省もWHOもやっぱり何もしてくれないようなので、救命室の医師が隔離された東京を離れて東南アジアを訪れて感染源を特定し、どこにいるのかよくわからない無名の研究者がウィルスの分離に成功するが、ワクチンを作るにはやはり時間がかかるのである。主人公を救命室の医師にしたなら視線をそこにとどめるべきところを、それをしないで余計なことを山ほどもやらせ、猛烈に忙しいはずなのにけっこう私用で外出もさせる。幼稚な上に集中力のないプロットの周辺には死亡フラグをつけた登場人物多数が配置され、その周辺ではいちいち愁嘆場が繰り返され、誰かが死んだり死に瀕したりするたびに医療の現場の手がとまり、これでは患者のほうがたまらない。結局、たいした内容もないので138分もの上映時間を持て余すことになり、最後のほうは膨らんだ登場人物を片端から殺して、それをネタにみんなで泣いていたのである。
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