イーグル・アイ
- Aloysius' Rating:  5/10
2008年  アメリカ/ドイツ 118分
監督:D.J.カルーソー
出演:シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン、ロザリオ・ドーソン、マイケル・チクリス、アンソニー・マッキーン、ビリー・ボブ・ソーントン


国防総省の地下36階に設置されたスーパーカミオカンデみたいな外観の超最新型で超高性能なコンピューターが人間の判断に不満を抱いて反乱を起こし、政権交代を促すために大統領以下閣僚全員を抹殺しようとたくらむが、そのプログラムを起動しようとした矢先にスタッフの一人イーサン・ショーが命令にロックをかけるので、コンピューターはイーサン・ショーを殺害し、イーサン・ショーの双子の兄弟でコピーショップの店員ジェリー・ショーの生活に押し入り、数々の面倒くさい強要をおこなってジェリー・ショーを地下36階に導き入れ、プログラムのロックを解除させる。並行して法律事務所の職員レイチェル・ホロマンにも数々の面倒くさい強要をおこなって議会に潜入させるが、そこには大統領以下標的全員が集まっていて、レイチェル・ホロマンの息子も大統領の前で国家を演奏するためにほかの子供たちとやって来ていて、息子のトランペットには特定の音波で起爆する超最新型の超高性能の爆弾が仕込まれていて、演奏が始まり、コンピューターが国歌のある部分にさしかかるのを今か今かと待っていると、事態に気づいたレイチェル・ホロマンが走り始め、どうにか間に合ったジェリー・ショーも突入する。ほぼ全編にわたって派手なアクションシーンが登場するが、派手だという意外に取り柄がない。派手なだけで、面白くないのである。演出が多分に凡庸でリズム感を欠き、登場人物に魅力が乏しく、そもそも話に無理が目立つからであろう。最初から最後まで、見ているこちらとはあまり関係のないところで車が吹っ飛んだり物が壊れたりしていたような気がしてならないのである。無人偵察機MQ-1Cが武装して二度ばかり登場するが、CGが妙に平べったくて、不思議なことにこんなところまで魅力がない。これだったら人類に不満を抱いたコンピューターが反乱を起こし、不特定多数の人間に最初から最後までわけのわからない嫌がらせをしているだけ、というアクション抜きの話のほうがよほどに面白かったのではあるまいか。

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