恋の罠　淫乱書生
- Aloysius' Rating: 　6/10
2006年　韓国　139分
監督・脚本：キム・デウ
出演：ハン・ソッキュ、キム・ミンジョン、イ・ボムス、オ・ダルス

司憲府掌令のキム・ユンソは当代随一の文章家との声望があったが、王の命令にしたがって宮中から盗まれた絵の捜索に加わり、その関係で訪れた食器屋の裏手でポルノ小説が制作されている現場に出会う。そしてたまたま目にした淫猥な語が頭に焼き付き、版元の食器屋が勧めるままに一冊を書き下ろしたところ、これがたいそうな評判となり、そこで欲が出たキム・ユンソは一層の人気を得ようとたくらみ、趣味で絵をたしなむ義禁府都事イ・グァンホンを仲間に引き入れる。イ・グァンホンはもちろんキム・ユンソの正気を疑うが、誘いを受け続けるうちにその気になり、二人で挿絵入りの小説を仕上げてみると、これもまたたいそうな評判になる。ところがこの間、王の側室チョンビンがキム・ユンソに秋波を送り、キム・ユンソはチョンビンを小説のモデルに採用し、さらに現実の行為を挿絵にする、というよりも挿絵のために現実に行為をおこなったため、事実を知ったチョンビンが怒り、キム・ユンソは逮捕されて拷問を受け、最後には愛が勝利するものの、キム・ユンソは烙印を押されて遠方に流され、そこでBL系（SMあり）に転向する。
『スキャンダル』 の脚本家による監督一作目だという。頑張って盛り込みすぎたせいなのか、ところどころでだるくなるが、だるい場面でも自信を持って撮っているので不思議なほどテンションは下がらない。粘り勝ちという感じだろうか。その体力は十分に評価に値するし、キャラクター、ダイアログは練り込まれており、遊びもいろいろと放り込まれ、虚名に刺激を受けた作家と挿絵画家の微妙な心理的風景などはいかにもな様子で面白い。
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