ベオウルフ
- Aloysius' Rating: 6/10
2007年 アメリカ 113分
監督:ロバート・ゼメキス
出演:レイ・ウィンストン、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコヴィッチ、アンジェリーナ・ジョリー、クリスピン・グローヴァー、ロビン・ライト・ペン
六世紀初頭のデンマーク。フロースガール王が館で祝宴をはっていると、その騒音を嫌ったグレンデルが現われてひとを殺す。そこで王はグレンデルを殺すために英雄を求め、ベオウルフが十四人の戦士をしたがえ、海を越えてやって来る。ベオウルフはグレンデルを死に至らしめるが、グレンデルの母がベオウルフの戦士を殺し、グレンデルの母を倒すために沼地の洞窟を訪れたベオウルフはそこでグレンデルの母と交接し、子種をグレンデルの母に渡す。その代償としてベオウルフは王位を継ぎ、莫大な富を手に入れるが、時を経てグレンデルの母から生まれたドラゴンがベオウルフの領土に襲い掛かる。
精緻なグラフィックが美しく、リアルな系統の細密画で構成された絵本を見るようなおもむきがあるが、そうした絵本をアニメーションにして動かしてみた、という見方のほうが正しいのかもしれない。その結果、実写であれば必ず表われるはずの光線や構図のぶれが補正され、静止画としてのまとまりが動画のなかで連続していく。視覚表現の試みとしては面白いが、映画として面白いかというと、そこはベオウルフ風の素材に対する関心に大きく左右されることになるだろう。いかにもニール・ゲイマン的な脚色が加わっているので、ベオウルフそのものに対する関心が強ければ反発することもあるかもしれない。ときおり動きが妙に単純になるのに首をひねったが、手間のかかった作品であることは間違いない。脚本と演出も悪くない。
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