サーフズ・アップ
- Aloysius' Rating: 　6/10
2007年　 アメリカ　85分
監督：アッシュ・ブラノン、クリス・バック
出演：シャイア・ラブーフス、ジェフ・ブリッジス、ジェームズ・ウッズ、ズーイー・デシャネル、ジョン・ヘダー、ディードリック・ベーダー

サーフィン以外にはとりえのないイワトビペンギンの少年が生まれ故郷の南極のなにやらわびしい場所で暮らしながら、いつかここから出て行こうなどと夢見ていると、そこへチャンスが訪れ、クジラの背中に乗って南国の島まで出かけていって、サーフィンの大会に参加する。登場するキャラクターがペンギンだったりミシガンのニワトリだったりするけれど、中身はセオリーどおりのサーフィンもので、だから勝ち負けは重要ではなくなり、波があって自分が満足していれば全然困らないというおおむねいつもどおりの展開になるが、それをいかにもという感じのドキュメンタリー調でまとめていて、インタビューでかっこをつけて言っていることと実際にやっていることが必ずしも一致しないあたりをうまい具合に見せている。主人公コディがあこがれている伝説のサーファー、ビッグＺが出てくると声を担当したジェフ・ブリッジスそのまんま、大会主催者で唯一の哺乳類（ビーバーみたいな顔をしている）がちびで太っているけれど、口元が微妙にジェームズ・ウッズ、というところが気に入った。映像はきわめて美しく、サーフィンの場面は迫力がある。ペンギンの羽毛や水の質感、空の色合い、ジャングルの情景などは見ごたえがあった。小さくてこまっしゃくれた幼年ペンギンの一味がかわいらしい。産毛の生えたちっこいのが浜辺で波に足を取られてぱっしゃんとひっくり返って、そのまま起き上がれなくなって溺れる、溺れる、という場面はとてもよくできていたと思う。
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