メリー・ゴー・ラウンド
- Aloysius' Rating: 7/10
1923年 アメリカ 114分
監督:エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ルパート・ジュリアン
出演:ノーマン・ケリー、メアリー・フィルビン、デール・フラー、モード・ジョージ、ジョージ・ハッカソーン
第一次世界大戦前夜のウィーン。フランツ・マクシミリアン・フォン・ホーヘネッグ伯爵は伯爵夫人ジゼラ・フォン・シュタインブルクと婚約中の身であったが、プラーターのメリーゴーランドでオルガン弾きの娘アグネスと出会い、心を惹かれながらも身分を偽り、ネクタイのセールスマンをしているフランツと名乗る。アグネスとその父シルヴェスター・ウルバンは興行師スカニ・ヒューバーに雇われていたが、この興行師は病的なサディストで、アグネスがフランツからもらった人形は床に投げつけ、アグネスの足を踏みにじり、病身の母親の最期も看取らせない。そこへアグネスを慕うせむしの青年バーソロミュー、バーソロミューのオランウータン、興行師の哀れな妻、さらには皇帝フランツ・ヨーゼフまでが加わって主人公ふたりの恋の道行きをやきもきさせる。
プラーターの巨大なセットが有名な映画だが、撮影や編集になにか際立った部分があるわけではなく、エリッヒ・フォン・シュトロハイムの主要な関心は作り上げた背景に多様な人間を埋め込み、多様な演技をさせることにあるように見える。まず、人間の立ち姿がいちいち様になっているのである。そしてサイレントという制約を受けていはいるが、出演者の演技はきわめて自然な形でそれぞれの感情に彩られ、情念を深く感じさせて見る者を最後まで飽きさせない。
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