ドレスデン、運命の日
- Aloysius' Rating:  5/10
2006年 ドイツ 150分
監督:ローランド・ズゾ・リヒター
出演:フェリシタス・ヴォール、ジョン・ライト、ベンヤミン・サドラー、ハイナー・ラウターバッハ、カタリーナ・マイネッケ


1945年2月のドレスデン。父親の病院で看護士として働く娘アンナと若い医師とのあいだで婚約話が進み、アンナの妹は大管区長の副官と恋仲にあり、娘の同僚の看護士は夫がユダヤ人で周囲から離婚を勧められ、病院長がバーゼルの病院を分割払いで購入して家族でドイツ脱出の準備を進めていた頃、撃墜されたランカスター爆撃機の乗員が負傷してアンナの前に現われ、アンナは瞬時に恋に落ち、三角関係のややこしいのが前に出てきたところで空から爆弾が降り注ぐ。どうやら事件そのものを正面から見据えるつもりなど最初からなかったようで、爆撃の真っ最中でもばかばかしい三角関係が真ん中に腰を据えてしまう。ヒロイン、アンナの行動はしばしば意味不明だし、英国人兵士ロバートの行動はさらに意味不明で見ているこちらを困惑させる。もともとは180分のTVドラマだということだが、ひどくお粗末に見えるのは30分短いせいではないと思う。防空壕の描写にはそれなりに力が入っていたし(防空壕の照明に一部で蛍光灯が使われていたような気がしたが、これは本当なのだろうか?)、爆撃機の乗員が脱出して地上に降り立ち、地面に転がっているところをまず子供たちが懐を探り、続いてお百姓の群れがやって来て無体な仕打ちに取り掛かる、というところもなかなかよかったものの、これではドレスデンがかわいそうだ。

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