マイアミ・バイス
- Aloysius' Rating: 　6/10
2006年　ドイツ・アメリカ　132分
監督・脚本：マイケル・マン
出演：コリン・ファレル、ジェイミー・フォックス、コン・リー、ナオミ・ハリス、エリザベス・ロドリゲス

麻薬密輸組織を追及する合同捜査で秘密漏洩が発生し、そのルートを暴くためにマイアミ市警の二人の刑事がそれぞれ犯罪歴を偽装して犯罪組織に潜入する。
オリジナルのTVシリーズは未見。開巻間もなくＦＢＩの潜入捜査官がいきなり対物狙撃ライフルで粉砕され、その描写のすさまじさに驚かされた。それで秘密がばれているということがわかり、だったら顔の知られていない者をということでコリン・ファレルとジェイミー・フォックスの二人組が送り込まれることになるわけだけど、そのあたりから組織に潜り込むまでのプロセスに見えるプロめいたダイアログとスピーディな展開は悪くない。そして全体に要所は同様の演出によって押さえられているものの、ベッドシーンが妙に長いなと思った瞬間に男女関係が前に出て、それがなんとなく三角関係であったり、そのことが仕事に影響したりといったことになってきて、いつの間にか話が異性関係に仕切られていく。好みの問題かもしれないが、つまりそういうことに時間を取られているので意外なほど内容はない。どちらかと言えば、その場その場の雰囲気が重視されていて、だからロマンティックなシーンやエキゾティックなシーン、あるいは運び屋の飛行機が真っ青な空に立ち上げる真っ白な積乱雲を背景に美しく飛ぶシーンなどが長々と続いて、そのまましばらくお楽しみくださいモードに入ることになるのである。さすがにマイケル・マンなので絵作りは天下一品だが、わたしには少々だるかった。クライマックスの銃撃戦はなかなかにすごい。
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