シンデレラマン
- Aloysius' Rating:  7/10
2005年 アメリカ 144分
監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ、レネー・ゼルウィガー、ポール・ジアマッティ、クレイグ・ビアーコ、ブルース・マッギル、パディ・コンシダイン、ローズマリー・デウィット


実在のボクサー、ジェイムズ・ブラドックがスランプのなかで大恐慌を迎え、貧困に苦しみながらも再起して1935年、ヘビー級チャンピオンの座を獲得するまで。たとえ自分が殺されるかもしれないような試合であっても、貧困と波止場ででの過重労働と死の危険をすでに知っていれば怖いことはなにもない、というこの家族持ちのボクサーの言葉はリアルで説得力に満ちていた。そしてミルクを得るために戦うのである。
冒頭、リング上に現われるラッセル・クロウの役作りぶりに感心した。基本的にラッセル・クロウは好きなので、仮にいつもと同じような役であったとしても、それがうまくこなされていれば点数はどうしても高くなる。レネー・ゼルウィガーの妻役はもう少し膨らませてあってもよかったような気がしたが、耐える妻ということなると、あのくらいで済ませることになるのだろうか。マネージャー役のポール・ジアマッティ、クライマックスで対戦相手となるクレイグ・ビアーコなどもいい感じである。全体にカメラが寄り気味なのが途中から妙に気になったものの、ロン・ハワードの演出はおおむねにおいてそつがなく、ボクシングのシーンではかなりの迫力を生み出すことに成功している。

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