上流社会
- Aloysius' Rating:  5/10
1956年 アメリカ 107分
監督:チャールズ・ウォルターズ
出演:ビング・クロスビー、グレイス・ケリー、フランク・シナトラ、ルイ・アームストロング、ジョン・ランド


『フィラデルフィア物語』のミュージカル版リメイク。プロットはおおむねオリジナルのとおりのままで、キャサリン・ヘップバーンがグレイス・ケリーに、ケイリー・グラントがビング・クロスビーに、ジェイムズ・スチュアートがフランク・シナトラに変わり、ビング・クロスビーの役柄が作曲家ということになって、ジャズ・フェスティバルのためにルイ・アームストロングとその楽団が登場する。演出は全体に野暮ったく、グレイス・ケリーはかわいいだけで魅力に乏しく、ビング・クロスビーは歌わない限りはただのおっさん、フランク・シナトラはなにしろフランク・シナトラなので、ジェイムズ・スチュアートがやっていたような階級差に打ちひしがれた皮肉な男という役柄は著しく後退して、最初から下心を抱いているようにしか見えないのである。ビング・クロスビーとルイ・アームストロングのデュエット、ビング・クロスビーとフランク・シナトラのデュエットといった見ごたえのある場面はいくつかあるが、全体としては凡庸な仕上がりであった。

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