ファイナルファンタジーVII アドベント・チルドレン
- Aloysius' Rating:  4/10
2005年 日本 100分
監督:野村哲也
出演:櫻井孝宏、伊藤歩、森久保祥太郎、藤原啓治、楠大典、岸祐二、乃村健次


ゲーム「ファイナルファンタジーVII」のエンディングから2年後の世界。ミッドガルは荒廃したままで、星痕症候群と呼ばれる病気が蔓延し、クラウドの前にはどこからともなく「弟たち」が現われて終わったはずの「リユニオン」を再開する。
2001年の劇場版 『ファイナルファンタジー』 のCGが限りなく現実を意識したものであったのに対して、今回のこちらはゲームのムービーの延長線上にあり、印象としては『ファイナルファンタジーX-2』に近く、ただ人物や背景、空気が備えている質感と遠近感は破格である。アニメ的に演出された誇張の多いアクションシーンはそれなりに迫力がある。懐かしいキャラクターや懐かしい場所が品位の高いCGで再登場するのは嬉しいし、ゲーム中の魔法(ウォタガ、とか、ブリザガ、とか)とおぼしきものが登場するのも面白い。とはいえ、話は『VII』の設定を蒸し返したような内容で、それがまた意外なほど広がりに乏しい割にはひどく消化の悪いものになっている。性懲りもなくセフィロスを引っ張り出すよりは新しい設定で仕切り直したほうがよかったのではあるまいか。バレットやユフィの出番が少なすぎるし、シドの新型飛空艇もせっかく出てくる割には活躍しない。こちらの勝手なとしてはクラウドの性格的な問題でまたねちねちするよりは、山ほどいるキャラクターを順番に登場させて花道を歩かせてくれればそれでよかったような気もするのである。ティファの造形は美しかった。

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