テイキング・ライブス
- Aloysius' Rating: 4/10
2004年 アメリカ 103分
監督:D・J・カルーソー
出演:アンジェリーナ・ジョリー、イーサン・ホーク、ジーナ・ローランズ、オリヴィエ・マルティネス、チェッキー・カリョ、ジャン=ユーグ・アングラード、キーファー・サザーランド、
FBIの捜査官で心理分析の専門家がモントリオールの警察に協力して殺人犯を追っていく。で、その犯人は自分と似たような外見の男を殺しては人生を乗っ取っていて、ふつうの連続殺人犯とはちょっと毛色が違っていて、だから、というわけでもあるまいが、映画のほうもちょっと変わっていて、途中でいったい何があったのか、明後日の方角にどんどん転がっていって、ほとんどそのまま帰ってこない。
FBIの特別「事実上非合法」捜査官がアンジェリーナ・ジョリーで、このひとは立っているだけで目の保養になるけれど、どうせ見るなら違う映画で見たかった。ただしそう思うのは本人のせいではなくて、やる気のない脚本と脈絡のない演出のせいであろう。モントリオールの警察にはチェッキー・カリョ、オリヴィエ・マルティネス、ジャン=ユーグ・アングラードとなぜかフランス勢がぞろぞろといて、それはそれで見た目に楽しいものの、どうせ見るなら違う映画で見たかった。おまけにこの連中は捜査活動らしきことをほとんどしない。とはいえ、それももちろん俳優たちのせいではなくて、やる気のない脚本と脈絡のない演出のせいなのである。キーファー・サザーランドはただ殺されるために登場し、ジーナ・ローランズはただジーナ・ローランズだという理由だけで威張っているように見えなくもないが、これもおそらく本人のせいではなくて、やる気のない脚本と脈絡のない演出のせいであろう。演出がリズムを欠いていれば、カメラワークは単調でアクションシーンも見栄えがしない。とどめにフィリップ・グラスが登場してハワード・ショアの劣化コピーみたいな冴えない音楽をつけている。それにしても犯行の動機が、母親の愛が乏しかったから、って、いくらなんでもそれはないのではあるまいか。わたしの勘違いでなければ、これは駄作である。
IMDb で
を検索します。
* Search provided by
The Internet Movie Database
.