サンダーバード
- Aloysius' Rating: 4/10
2004年 イギリス・アメリカ 95分
監督:ジョナサン・フレイクス
出演:ビル・パクストン、ベン・キングズレー、ソフィア・マイルズ、フィリップ・ウィンチェスター、レックス・シャープネル


ゲイリー・アンダーソンによるスーパーマリオネーション作品の実写映画化。五男のアランがトレーシー島に帰ってくると、フッドの潜水艦からミサイルが発射され、五号が被弾して危機に陥る。そこでアランを除く四人の兄弟とジェフ・トレーシーが救出のために三号に乗って出発し、それで留守になったトレーシー島はフッドに占領されてしまうのである。フッドのたくらみというのは二号とその装備を使って銀行強盗を働いて、それで国際救助隊の国際的信用を低下させようというものであったが、そのたくらみにアラン、ティンティン、ブレインズの息子などのティーンエージャーが挑戦する。
頭を殴られるとピヨピヨという効果音が入るほどの、こども向けの映画なのである。「単なるメカフェチの妄想」でなければならないものが、家族の絆だの末っ子の成長の話だのになっているのである。発進プロセス(搭乗過程を含む)は一つとして完成されていない。二号の装備搭載方法がコンテナから複数のハッチに変更されていて、これはこれで合理的かもしれないが、相変わらず四号の回収方法はわからないし、やっぱりコンテナが見たかった。ビル・パクストンのジェフ・トレーシー、というのも信じられない。しかもどうやらこの一家はアメリカ人という設定に変えられていて、だから大統領の要請で出動したりするのである。あのペネロープもひどい。ここまで変えながら、なぜここだけは原典のパロディのような形にしてあるのか? 原典に対する敬意がない。なければならないと言うつもりはないが、なければならないと考えている。バリー・グレイの原曲に対するアレンジもひどい。三号ばかりがむやみと飛んで無用の宇宙シーンが長いのは監督が 『スタートレック』 出身だからなのか?

IMDb IMDb で  を検索します。
* Search provided by The Internet Movie Database.