ケリー・ザ・ギャング
- Aloysius' Rating: 5/10
2003年　オーストラリア・イギリス・フランス　110分
監督：グレゴール・ジョーダン
出演：ヒース・レジャー、オーランド・ブルーム、ジェフリー・ラッシュ、ナオミ・ワッツ

19世紀中葉のオーストラリア。アイルランド人の流刑囚の息子ネッド・ケリーとその一家は下働きで暮らしていたが、地元の警察官から目の敵にされていて、ケリー自身はやってもいない馬泥棒で三年もぶち込まれ、ケリーの母親もまた起こってもいない発砲騒ぎでぶち込まれ、ケリーとその兄弟友人あわせて四人は無実にもかかわらず警察から追われる身となり、逃げていく過程で遂に殺人がおこなわれ、居直りもおこなわれてこのアイルランド人一味は英国植民地政府と戦うために強盗をおこない、ときには婦人をかどわかす。すると植民地政府は南アフリカから敏腕警視を招き、ネッド・ケリーの友人知人を無差別に逮捕し、武装した百人もの警官を集めて汽車に詰め込んで送ってくる。
無法者ネッド・ケリーの、ではなくて、植民地の警察の無法ぶりには驚くばかりである。対する義賊ネッド・ケリーの描写は対照的だが、つまりこれは歴史的な諸事情に対して解釈が入る余地がない、ということであろう。そのせいか人物造形などは全般に浅く、対象との無用な距離感が作品を退屈なものにしている。ヒース・レジャーは熱演していた。
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