デザート・オブ・ファイアー
- Aloysius' Rating: 3/10
1997年 イタリア・フランス・ドイツ 113分(TV)
監督:エンツォ・G・カステラーリ
出演:アントニー・ドロン、マンダラ・タイド、ジュリアーノ・ジェンマ、クラウディア・カルディナーレ、ヴィルナ・リージ、フランコ・ネロ


そもそもは90分3話構成のテレビ・ミニシリーズだったらしい。それを6割ほど削り落として2時間弱にしているので、いろいろと唐突なことになっているが、余計なことをやらないだけにテンポは早い。まず冒頭、フランコ・ネロがヘリコプターに乗り込んで登場し、腕の中の赤ん坊をあやしていると、このヘリコプターが突然火を噴いて墜落し、パイロットとフランコ・ネロは死亡、赤ん坊だけが生き残り、たまたまその場にやってきた北アフリカ某首長国の王(ジュリアーノ・ジェンマ)が拾い上げる。それから25年、赤ん坊は王子となり、妹の王女を憎からず思い、そういうことで禁断の恋に苦しんでいるが、王妃(クラウディア・カルディナーレ)から出生の秘密を明かされて安堵する。そして産みの親を探して国外へ出ると、その隙に王位を狙う悪いいとこが陰謀をたくらむ。国外に出た王子は協力者を得て地中海を渡り、そこでたいした苦労もなく母親(なつかしやヴィルナ・リージ)と再会を果たし、会社社長のこの母親が息子に会社を渡そうとすると、母親の再婚相手が陰謀をたくらむ。出生の秘密があり、許されない恋があり、陰謀と裏切りがあり、谷には王家の財宝があり、王女に危険が迫ると砂漠の賢者(ヴィットリオ・ガスマンなのである)が夢枕に立ち、美女が登場し、起こりそうなことはすべて起こり、ほぼ全編で弛緩した低予算アクションが炸裂している。主演のアントニー・ドロンはアラン・ドロンとナタリー・ドロンとのあいだのこどもである。

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