ダンサー・イン・ザ・ダーク
- Aloysius' Rating: 6/10
2000年 デンマーク 140分
監督・脚本:ラース・フォン・トリアー
出演:ビョーク、カトリーヌ・ドヌーヴ、デヴィッド・モース、ピーター・ストーメア、ウド・キア
20世紀中葉のアメリカ。チェコ移民のセルマは遺伝性の疾患のせいでほとんど見ることができなくなっていたが、愛する息子のために昼は機械工場で、夜は内職をして働いている。だが隣家の男がセルマの金を盗み出すのでセルマは金を奪い返そうとして男を殺し、有罪の判決を受けて死刑になる。なんだか高橋葉介の昔のマンガみたいな弱者いじめの話である。セルマが暗い現実を見つめているときは手持ちカメラ、セルマが暗い現実から離れて歌って踊り始めるとカメラは三脚に据えられる、といういかにもラース・フォン・トリアーなメカニック演出はなんとも趣味が悪いが、対象の虚構性に対してなんの疑問も抱いていないところには感心させられる。北欧の風景(アメリカには見えない)を映す富士フィルムのしっとりとした色調が美しい。ビョークは魅力的だが、自然な演技を余裕で見せるカトリーヌ・ドヌーヴはそれ以上に魅力的であった。デヴィッド・モース、ピーター・ストーメアといったアメリカ側のキャストが実にいい味を出しているのも忘れてはならないだろう。
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