シモーヌ
- Aloysius' Rating: 5/10
2002年 アメリカ 117分
監督・脚本：アンドリュー・ニコル
出演：アル・パチーノ、レイチェル・ロバーツ、ウィノナ・ライダー、キャサリン・キーナー
短編映画でアカデミー賞を取ったことのあるヴィクター・タランスキー監督は新作（長編）の撮影中、つまらない理由で主演女優に逃げられて製作中止に追い込まれる。だが監督は自宅を抵当に入れて製作を続け、謎のプログラマーから謎のソフトを受け取ったことから女優をデジタルに替えて遂に映画を完成させる。観客は主演女優シモーヌが非現実であることに気づかずに感銘を受け、映画はヒットし、シモーヌは世界的な女優となるが、監督がシモーヌの正体を明かさなかったことからいろいろと話が面倒になる。
視覚的にはそれなりに面白い映画だが、CGに関する解釈が奇妙なくらいに時代遅れだし、劇中に登場するコンピューターなどがほとんど90年代初頭という感じのローテクぶりで（５インチのフロッピーディスクが登場する）、21世紀に作られた映画とはとても見えないのである。アル・パチーノが楽しい演技をしているだけに、素材の処理のこの退屈さが惜しまれる。
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