すべては愛のために
- Aloysius' Rating: 5/10
2003年 アメリカ・ドイツ 113分
監督:マーティン・キャンベル
出演:アンジェリーナ・ジョリー、クライヴ・オーウェン、ライナス・ローチ、テリー・ポロ


1984年。イギリスの有産階級に嫁いだサラが姑が運営する難民救済基金のパーティに出席していると、そこへキャラハンと名乗る医師がエチオピア人の飢えたこどもを連れて現われ、パーティを目茶苦茶にして連れ出される。キャラハンの行動は難民キャンプに対する予算削減を怒ったものであったが、キャラハンは警察に拘束され、エチオピア人のこどもは冬場のロンドンの寒さに出会って体温低下で死んでしまう。エチオピアのボロを着せたままで、暖かい格好をさせなかったからである。さて、サラはエチオピア人のこどもの哀れな姿を見てひどく感じ入り、手持ちの資金で支援食料を買い集めるとコンボイを組んでエチオピアに乗り込んでいく。そこでキャラハンと再会し、難民救済の現場の厳しさを知って帰国する。
1989年。サラは夫とのあいだに息子をもうけている。夫は有産階級らしくもなく失業して職探しの毎日であり、一方、サラは難民高等弁務官事務所の一員となって日々、難民救済のために戦っている。そこへキャラハンの同僚エリオットが現われ、キャラハンがカンボジアで窮状に陥っていると訴える。するとサラはカンボジアへ旅立ち、キャラハンと再会を果たし、そうしているとクメール・ルージュも現われて乱暴狼藉を働くので、キャラハンとその仲間はクメール・ルージュを返り討ちにし、復讐されるのを恐れてキャンプを捨てる。決死の逃避行がおこなわれ、サラはキャラハンとの愛を確かめ、二人で一緒にベッドに入る。
1995年。察するにベッドに入ったせいであろう。サラには娘ができている。そしてサラはキャラハンがチェチェンで窮状に陥っていることを知り、単身、救出のために乗り込んでいく。
難民キャンプの美術などは非常に頑張っているし、絵に描いたような悲惨な場面は見ていてうんざりするほどだが、いかんせん医師役のクライヴ・オーウェンに魅力がない。脚本も間抜けで、あまりいただけない。医師の役をアンジェリーナ・ジョリーがやっていて、男は抜きで戦っていればもっとましな映画になったかもしれない。

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