怒りの荒野
- Aloysius' Rating: 5/10
1967年　イタリア・西ドイツ　115分
監督：トニーノ・ヴァレリ
出演：ジュリアーノ・ジェンマ、リー・ヴァン・クリーフ

売春婦の子で父親の知れない青年スコットは今日も汚穢の詰まった桶を引いて小銭を稼ぎ、クリフトンのプチブルどもから蔑まれていたが、いつかはガンマンになろうと心に誓い、木製のピストルで早撃ちの練習を忘れない。そうしたある日、クリフトンの町にタルビーと名乗るガンマンが現われ、見ている前で一人の男を撃ち殺す。スコットは町を離れたタルビーを追い、なんとか弟子入りしようと頭を下げるが、そこへタルビーが言うのであった。「決してひとに頭を下げるな」　ガンマン十箇条の始まりである。以降、決してひとを信用するな、とか、標的との間に絶対に立つな、とか、傷を負わせたら必ず殺せ、とか、ストーリーの進行にしたがって師タルビーが次々に訓戒を垂れ、つまるところ名前が出たら引き下がれない、殺しは一度始めたらやめられない、という呪われたガンマン気質を一種の反面教師としてタルビーが実践してみせるので、結末に至ってスコットは少しだけ成長することになるのだけど、まあ、それにしてもとにかく盛りだくさんの内容とサービス精神には感心する。
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