エクスカリバー
- Aloysius' Rating: 4/10
Prince Valiant (Ireland/UK/Germany 1997,97min.) [D] Anthony Hickox, [W] Michael Frost Beckner,Anthony Hickox ,Carsten H.W. Lorenz ,(comic:Hal Foster), [C] Stephen Moyer,Katherine Heigl,Thomas Kretschmann ,Edward Fox ,Udo Kier,Joanna Lumley ,Ron Perlman ,Warwick Davis ,Gavan O'Herlihy ,Ben Pullen ,Anthony Hickox,Zach Galligan

原作は1930年代に新聞の日曜版で連載されたコミックだというが、残念ながら現物は見たことがない。
英国から追放されたモルガナ・ル・フェイは悪いバイキングの一党を率いてマーリンの墓をあばき、魔法の本を手に入れる。さらにキャメロットに襲撃を加えて聖剣エクスカリバーを強奪するが、それというのも悪いバイキングの王スライゴンが世界征服を企んでいたからであった。エクスカリバーを持っていると、どうやらそういうことができるらしいのである。ところが選ばれた者しか握ることができない、というのがエクスカリバーの性質であったので、スライゴンが握ろうとすると剣は雷電のごとき怪しい光に包まれてしまう。驚いたスライゴンは「うわっちっち」などと叫びを上げ、剣は手から放れて王宮の石造りの床に突き刺さる。そうなるともう抜けない、というのもエクスカリバーの性質であったので、「そのまま伝説にすればいい」とスライゴンは居直るが、モルガナ・ル・フェイがいろいろと調べてガーウェイン卿であれば抜ける筈だと見当をつける。そこで再びバイキングの一味が英国に出撃してガーウェイン卿の誘拐を実行するが、エクスカリバーを抜くべき真の王はガーウェイン卿当人ではなく、ガーウェイン卿の従者にして実はスタリオン一族の最後の血統、新たなバイキングの王となるべきバリアント卿なのであった。というわけで、いろいろと起こるのである。ちなみにスライゴンがウド・キアー、何を考えているのかさっぱりわからないアーサー王がエドワード・フォックス。
アンソニー・ヒコックスは例によって映画作りを楽しんでいるが、それが今ひとつ質につながってこない、というのがこの監督の問題であろう。登場人物の知能指数が平均で65くらいに見えるというのも問題かもしれない。場面のつなぎに織り込まれたパステル調のアニメーションは美しい。