メガロドン
- Aloysius' Rating: 3/10
Megalodon (USA 2002,92min.) [D] Pat CorbittGary, J. Tunnicliffe, [W] Gary J. Tunnicliffe,Stanley Isaacs, [C] Robin Sachs ,Mark Sheppard ,Al Sapienza,Leighanne Littrell ,Jennifer Sommerfield,Evan Mirand,Steve Scionti

北極圏に世界最大の石油採掘基地があって、ここで世界最深の海底油田に向かってボーリングをしている。するとドリルの先端が海底洞窟を探り当てて、地震とともに開いた穴の底から太古の生物が姿を現わす。それが6500万年前に滅んだ筈のサメの祖先メガロドンで、体長が20メートルもあって、その巨体による突撃を受けると世界最大の石油採掘基地も無事では済まない。で、この洋上リグにはまず開発会社の社長がいる。北極圏に石油採掘基地を作ったせいで環境団体やエコロジカルな学者から非難されていて、このまま非難を放置しておけば自分の子供が学校でいじめにあうのではないかと心配している。それからエコロジカルな系統のテレビ・リポーターがいる。子供がいじめにあう前にまともな説明をしておこうと考えた社長が呼び寄せたのである。呼ばれてやってきたキュートな女性リポーターは頭が悪いけれど誰が悪いかは知っている。ほかに潜水艇乗りが二人いる。男と女で、二人はちょっとフラワー系で、10年来のスキューバ友達で、環境問題はよく認識しているけれど、現実の環境対策が解決をもたらすとは考えていない。そのほかにも20人ばかりが乗っていて、お互いに好きだったり嫌いだったり犠牲になったり悲しんだり、いろいろとあったりするようだけど、もちろんメガロドンはおかまいなしに攻撃をしかけてくる。そしてキャラクター設定ばかりがうるさいけれどでくの坊同然の登場人物が海の怪物と戦うのである。ほぼ全編で安手のCGが使われていて、メガロドンと人間が直接からむような場面は作られていない。予算の割には相当に頑張っているというべきだけど、脚本の想像力の乏しさと演出のくそ真面目なほどの愚直さでまったく冴えたところのない映画になっている。