ヨーロッパの解放
- Aloysius' Rating: 5/10
1969-1971年 ソ連 470分
監督:ユーリ・オーゼロフ
出演:ニコライ・オリャーリン、ラリーサ・ゴルーブギナ、ミハイル・ウリヤーノフ
第二次大戦のソ連軍の反攻からベルリン陥落までを描いた長大な戦争映画で;
第1部
クルスク大戦車戦
181min.
第2部
ドニエプル運河大作戦
第3部
大包囲撃滅作戦
130min.
第4部
ベルリン大攻防戦
159min.
第5部
最後の突撃
計
470min.
というようなことになっている。大平原をこちらからあちらまで冗談抜きで戦車が埋め尽くしてその真ん中あたりに飛行機がほんとうに墜落するし、曳光弾は光の尾を引いて兵士の上を飛んでいく。歴史的な場面は白黒で撮影されていて、こちらにはスターリン、ヒトラー、ムッソリーニ、チャーチル、ルーズベルトなどのそっくりさんが登場する。クレムリンで会議が開かれ、テヘランでは会談がおこなわれ、その合間に戦車の大軍がのたのたのたのたと西を目指して進んでいく。現実の戦車の進行速度はおそらくもっと遅いのではないかと思うけれど、映画の進行速度までそれにあわせる必要はなかったと思うし、戦闘場面も迫力がない(T-34がジャンプする、というよりも段差を全力で飛び降りる場面には感動したけど)。物量はすごいけど、冗長で退屈な映画である。個々のシーンについても多分に作り手の問題であろうが、
「戦争と平和」
ほど手間をかけていない。いくつかの場面ではドイツ軍の復元戦車には粗が目立つし、前進する戦車の隊列に、撮影しているカメラのクレーンが影を落としていることもある。なんとか鑑賞に耐えるのはクルスクであろうか。ベルリン陥落は内容的に嘘、というか伝説、というか政治的歪曲が目立つ。
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