バトルフィールド・アース
- Aloysius' Rating: 2/10
Battlefield Earth (USA 2000,117min.)
Directed by Roger Cristian
Written by Corey Mandell (novel:L.Ron Hubbard)
Cast:John Travolta, Barry Pepper,Forest Whitaker,Kim Coates,Richard Tyson,
Sabine Karsenti
人類はサイクロ人の攻撃を受けてわずか9分間で敗北した。それ以来、地球は延々とサイクロ人に支配されているようで、人類の文明はほとんど石器時代にまで退行している。サイクロ人は瞬間移動装置を利用して機械や作業員を地球に送り、せっせと金の採掘をおこなっていた。
で、なんで金なんだろう、という疑問が湧いてくるわけだが、それもあまり長続きしない。映画の出来があまりにもひどいからである。どこかの市街再開発地域で安上がりにロケをしていることが見え見えだし、それはまあいいとしても、あのサイクロ人てのはなんなんだ。コギャルじゃあるまいし厚底ブーツをはいて、いかにも辛そうにえっちらおっちら歩いている。あれでは階段の上り下りもできないに違いない。どことなくクリンゴンのりではあるけれど、どうやらつまらない嘘をつくことに人生の大半を費やしているようで、とにかくせこい。そのせこいサイクロ人の守備隊指揮官か何かがジョン・トラボルタで、その副官がフォレスト・ウィティカーという組み合わせで、この二人が宇宙猿人ゴリとラーみたいな掛け合い漫才をやるわけだが、それもそう面白いわけではない。人類側の描写もサイクロ人に劣らずいいかげんで、洞窟の壁に絵を描いていたりする割には識字率がやたらと高いし、飢えているという割には皆さんけっこう太っていて、おまけに立派な馬を飼っていたりする。そして最後には例によって立ち上がって、サイクロ人との戦いを始めるわけだが、その武器はM16やハリアーなのである。ハリアーの操縦は米軍の格納庫に残されていたフライト・シミュレーターで学習するのである。ずいぶん長いこと放置されていた筈だが、そうした機械が腐りもしないでどうして残っているのか、たいそう不思議なのであった。どうも、観客をなめまくっているような気がしてならない。