Grand Theft Auto: Vice City
グランド・セフト・オート:バイスシティ/ROCKSTAR/PS2/2003
架空の都市バイスシティが3Dで構築され、プレイヤーはそこでリバティシティからやってきた犯罪者トミー・ベルセッティを動かして犯罪帝国を築いていく。バイスシティのモデルになっているのは映画 『スカーフェイス』 のマイアミで、映画を見てからゲームをすると見たような場面がいろいろ登場する(『GTA III』のラジオ局のひとつでは『スカーフェイス』のサントラを流していた)。ゲームの骨格は『GTA III』と同じだが、武器にMP5、SPAS、.357が加わり、動かせる乗り物にバイク、ヘリコプター、水上機が加わり、ピザ宅配ミッションが登場し、車のタイヤがパンクするようになり、警察はこちらの前方にパンク装置を配置するようになり、SWAT隊員はSWATバンから降りてくるだけではなく、ヘリコプターからファストロープで降下してくるようになり、そして警官に追われている犯罪者を叩きのめすと謝礼をもらえるようになった。反面、市民の役割は低下している。ゲームの雰囲気を根本的に変えているのは主人公の設定で、『GTA III』の主人公が陰気で名無しで一言もしゃべらなかったのに対して、こちらのトミー・ベルセッティはよくしゃべり、仲間に囲まれ、陽気、というか、どちらかと言えばアホウで、だから自分の存在を示すためにショッピングモールのショーウィンドウをこれから行って全部割ってくる、などというアホウなミッションもなんとなく納得できてしまう。明るくなったのである。なお、序盤でトミー・ベルセッティに仕事を依頼をしてくるコルテス大佐は「君はパンパスを渡る風のようだ」などと言っていた。ちなみにトミー・ベルセッティの声はレイ・リオッタ、コルテス大佐はロバート・ダヴィ、トミー・ベルセッティの仲間の弁護士ケン・ローゼンバーグはウィリアム・フィクトナー、同じく仲間で不動産屋がバート・レイノルズ、トミー・ベルセッティが買うことになる撮影所の映画監督がデニス・ホッパーと声のキャストがすごいことになっている。
2007/03/18